授業について
授業は、
〈私〉と 〈あなた〉が、
共につくる=生きることを 「プロジェクト」する場。
パーソナルであること(個人で、実践すること)と
パブリックであること(他人の中で、実践すること)のあいだで、
映画を実験し、映像を問い直す、
その絶えざる試行錯誤のプロセスを甘受しながら、
他者と共に生きる社会の未来に向かって、
〈私〉と〈あなた〉を投機(プロジェクト)してみませんか?
「クリエイティブ・カウンセリング」という、
“個々人の興味関心や習熟度に合わせた制作相談”を軸に、
担務横断的な全人的演習授業を平行的に履修できるカリキュラムを用意しています。
自身の孤独な魂の叫びを透徹に見つめながら、
他者の声なき声に徹底的に耳を澄ませながら、
ここで、共に作品をつくってみませんか?
4年間の学修の流れ
授業の基本デザイン
必修授業
1年
- 映画映像制作基礎Ⅰ
- カメラ・アイ/「カメラを通して見ること」が「表現」になる!?
- クリエイティブ・カウンセリングⅠ
- 身体感覚基礎/カメラを覗く前の自らの身体と五感を研ぎ澄ます。
- 映画映像制作基礎Ⅱ
- 芝居(体験)の撮影/カメラ前の現実を造形する。
- クリエイティブ・カウンセリングⅡ
- ドキュメンタリー/カメラを持って、現実世界に分け入ってみる。
2年
- 映像編集演習
- 映像編集の基礎として、接続と断絶による表現の可能性を探る。
- 映像身体演習
- 身体的な映像表現・映像的な身体表現の実験。
- 個人作品制作演習
- 形式・様式問わず、個人による課題設定した作品制作とその発表を行う。
- クリエイティブ・カウンセリングⅢ
- 劇映画制作のプリプロダクションとしてのシナリオ演習。
- 映画作品研究
- 古今東西の映画作品の作品研究/批評の目と言語を模索し身体化する。
- visual作品研究
- 多種多様なムービングイメージ表現の作品研究/批評の目と言語を模索し身体化する。
3年
- グループ作品制作演習
- オリジナルシナリオによる短編劇映画制作をグループで行い、集団制作の可能性も探る。
- ポスプロワーク演習
- 映像編集の応用技術の習得と作品のパッケージングの方法を学ぶ。
- 映像音響演習
- 劇映画における音響演出を軸に、撮影時の録音からミキシングまで扱うサウンドデザイン演習。
- ディストリビュート演習
- 映画館の上映だけではない映画映像作品の公開・配給方法の研究と実践。
- クリエイティブ・カウンセリングⅣ
- 卒業研究のプロトタイプ作品を個人で制作する進級作品制作演習。
4年
- 卒業研究
- 担当教員との個別面談を軸に、一人一作品、オリジナルの映画映像作品を制作する。
選択授業
- 撮影技術演習
- 大学機材工房にある機材(カメラ、レンズ、照明、特機、etc)の特性や効果、扱い方を演出視点で学ぶ。
- 映画美術演習
- 学内を別の場所に見立て、大道具・小道具・装置などの美術制作を行い、映画舞台の造形を演出として学ぶ。
- フィルム演習
- フィルムの物質的側面を表現要素と捉え、撮影・現像・映写を含めたその特性を学びながら作品を制作する。
- ドキュメンタリー演習
- ドキュメンタリーの様々な方法論を批評的に捉え直し、個人でドキュメンタリー作品を制作する。
- 映画社会学演習
- 社会学の視点や方法論をAudio&Visual表現に転用することで生まれる映画映像作品の制作方法を習得する。
- ビデオダンス演習
- ダンス映画、パフォーマンスフィルムとも呼ばれる分野に触れ、映像表現と身体表現の融合を図る。
- サウンドアート
- 映像や音楽とは異なるサウンドアートの“時間のあり方”に着目し、様々な音響の実験を元に作品を制作する。
- ビジュアルアート
- 映像インスタレーション(空間に組み込まれる映像)、映像セノグラフィー(美術に組み込まれる映像)の実践。
- 映画史
- 19世紀末から現在に至るまでの具体的な映画映像作品の研究を通して、実制作における表現論的なヒントを掴む。
- 映像音楽論
- 映画を、音響を中心とした観点から捉え直し、新たな映画の見方の可能性に気づく契機とする。